梅林公園内の座禅石

 
座禅と水墨画の日々

 忠利公逝去の後、武蔵は参禅と水墨画を描く日を過ごす。新藩主光尚公は、三顧の礼で京都から大淵(だいえん)和尚を招き、細川家の菩提寺、泰勝寺の初代とした。大淵和尚は、当時、沢庵(たくあん)和尚とならぶほどの名僧で、武蔵は泰勝寺に参禅し和尚と親しく交流したと見られている。また、武蔵が描く水墨画は、達磨(だるま)や布袋(ほてい)、馬、雁(がん)や鵙(もず)などの野鳥ばかりで、山水画がなく、対象を簡潔な線で一気に描いている。鵙は警戒心の強い肉食の鳥であることはどこか武蔵のイメージと重なる。




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