霊巌洞(上)と霊巌洞内の座禅石(下)
 
自らの兵法の集大成「五輪書」

 62歳の武蔵は、熊本城の西方に見える金峰山の霊場、霊巖洞に籠もり、兵法家としての生涯の集大成「五輪書」の完成に向けて残された時の全てをかけた。
 「地・水・火・風・空」の五巻からなる「五輪書」では、武士は戦闘をする者であることを前提に心得や技を著している。兵法の道、剣の術理、様々な戦術、他流との違い、とらわれや迷いのない境地「空」について書き、死の1週間前に筆をおいたと言われている。
 そして「五輪書」を「二天一流」の正統な後継者のあかしとして寺尾孫之丞勝信に「兵法三十五箇条」を寺尾求馬助信行に授けた。
 この武蔵の「二天一流」は現在も熊本に継承され続けている。





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