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シリーズ 熊本観光人vol.2 令和6年4月熊本知事就任。熊本県観光行政のトップが 語る熊本観光の展望

2024年12月17日 | 管理者

インタビュー内容を編集部にて編集しています。

熊本県知事 木村 敬(きむら たかし)

【プロフィール】
熊本県知事 木村敬
1974年(昭和49年)生まれ。1999年自治省入省、2004年~鳥取県企画部協働推進室長、文化観光局観光課長などを経て、2020年から熊本県副知事へ。2024年4月16日からの熊本県知事就任後、熊本観光にも力を入れる。

観光の底力を引き出し、高付加価値な観光地を目指す

2024年4月に熊本県知事の就任後、この熊本の持つ観光の底力というものを徹底的に引き出したいという思いがあります。私自身、他県での観光課長経験もあり、一角ならぬ思いを持っており、観光は地方創生・地域振興の核となる産業だと思っています。

熊本は観光素材が揃っていますが、良いものをちゃんと磨いて高付加価値な観光地にしていきたいという思いがあります。温泉・歴史文化・マンガ等のコンテンツ、食文化など素晴らしいものが沢山あるので、しっかりと磨き上げて情報発信をしていきたいと思っています。そこで2024年10月には県庁に観光文化部を新設し観光と文化を融合し戦略的に推進していきます。 また、阿蘇が持つ文化の価値を生かし世界遺産を目指していきながら、その阿蘇の伏流水が湧き出る水前寺成趣園をはじめ、熊本の持つ様々な文化をしっかりと形にしていく事によりさらに観光に磨きがかかると思っています。

あとはスポーツの誘致です。熊本の素晴らしいスポーツ施設やジュニアの有望な選手がいながら長い目で見て「スポーツの聖地」にまではなってない。そういうところを何とか改善していきたいと思っています。

食のみやこ推進局が目指すもの

観光は「何のために?」「何をしに行こうか?」といった目的の大きな役割を占めるのが食だと私は思っています。観光素材同様、食に関しても安くて美味しいものを作って売る原材料供給地から付加価値の高いものにしていく事により一次産業の持続可能性が高まります。

そのため、農林水産部と商工労働部の共同の所管に「食のみやこ推進局」という新たなセクションを設置しました。このセクションでは、熊本へ食事をしに訪れるガストロノミーツーリズムを含め農畜産物等を作るだけではなく料理にして提供するなど、観光戦略とも融合させた、熊本県産品の付加価値化を目指していきます。

TSMC進出における熊本県下への観光波及効果

まず、TSMC進出によって台湾から大勢の従業員の方、または関連する企業の方が熊本にお越しいただくことになります。また、取引・関係者が熊本にお越しいただく事で、それに伴う観光を含むインバウンド需要というのが必ず出てきます。その為に公共交通機関やタクシー、レンタカー等、二次交通網を構築し、ともかく県内の観光地でしっかりとまずインバウンドを受け止めるというのが重要です。

次に、TSMC進出によって熊本県で働く人たちの所得増により旅行・ドライブへの消費増も期待できます。

阿蘇や天草、人吉・球磨など県内各地を回ることができるように、魅力ある観光地づくりを今一度、しっかり構築し、国内外にそれぞれ発信できるような体制を整えていきます。

TSMC進出効果で県内に波及効果が大きいのは観光だと思っています。工場進出により関連企業も進出してくる。いわゆる集積されていくので県全体に波及効果が広がっていくよう観光に携わる方々をしっかりとサポートしていきたいと思います。

台湾のインフルエンサーを招請してのプロモーションや台湾からの教育旅行の受け入れなど、色々な取組みを行なっていきたいです。

熊本県知事
木村 敬
掲載
旅ムック123号

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